あおいさんが旅立ち、におさんと二人暮らしに戻りました。あおいさんの闘病中も今も 

私はにおさんの前では元気にいつもどおりにふるまっています。そのつもり、でいました。 

 

しかし、におさんはにおさんなりに私やあおいさんのことを気遣い、考えてくれています。あおいさん闘病中は「におさん!におさん、おりこうさん!」を連呼していました。私が一番、喜ぶと知っていて、そういう時に使う言葉です。私を楽しませてくれようとしてるんだなあ、と嬉しかったです。 

 

今も時折「だいじょうぶ?」と聞いてきたりするので、におさんなりに気を遣っているのだなあと実感します。におさんは毎朝、六時ちょっと前まで寝ていられるはずの私を五時に起こして下さいます。でも、あおいさんが旅立った日の朝は起きてきませんでした。あおいさんを、抱っこしてぼうぜんとしてた私は、でもにおさんを起こして朝のごはんとお水の支度をしなくては、といったんあおいさんに待ってもらい、カーテンをあけ、におさんのかごをのぞき込みました。におさんはその気配に気づいてハンモックからごそごそ出てきました。そして不思議そうな顔で私を見上げました。扉を開け、お水入れに手を伸ばそうとした時、におさんはその私の手の指をゆっくりと握り、頭をちょっとかしげました。かきかきして、の合図です。私はにおさんの頭やほっぺたをなでなでかきかきしました。存分になでなでかきかきされた後、におさんは私の指をはなしました。「ちょっとにおさんでもなでて、落ち着いたら?だいじょうぶだから」そう言われたのかなあ。あおいさんが旅立ってから、私はかごの前で声もあげてるし、がさごそ動いてもいます。いつものにおさんなら、その気配だけで起きだし、鳴き声をあげています。でも、そうしなかった。私の状態をじっと見守ってくれていたのでしょうか。におさんは、本当にかしこく、いいこです。おやばかだけど、そうなんです。これからはもっともっと、におさんを幸せにしないといけません。頑張るからね。 

頑張るからね。 

 

とか言ってるそばから、私、におさんと口喧嘩してしまいました。先週の週末、お水を交換するたび、におさんはオフロ入っちゃって(お水入れにどぼん)。私としては、やって欲しくないんです。いつもみたいにボトルスプレーのオフロシャワーにして欲しいんです。でも、におさんオフロの方が好きで。あおいさんのことがありますから、特に今、私、神経質になっています。ちゃっぱりして、かわいた後。

 

私「におさん!オフロ入るの、もうやめてよ!(4回目に突入しそうだった)」 

におさん「ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!(やだよ!におさん、もっとオフロ入りたいよ!)」

私「やめてよったら!だって、あおいさん、もういないんだよ。汚れたお水でぽんぽん痛くなっちゃったのかもしれないんだよ。におさんまでぽんぽん痛くなっちゃったら、いやだよ!」 

におさん「ぎゃぎゃぎゃ、ぎゃぎゃ!(でもにおさんオフロ大好きなんだもん)」 

私「やだったらやだったら、やだー!」 

 

・・・最後の方は私、泣きながら言い返してました。そうしたら、におさんさすがにやめてくれまして。静かになったなーと思いながらぐすぐす言ってたら。 

 

におさん「どしたん?ヨーシ!」 

私「・・・ごめんね。だいじょうぶだよ」 

 

仲直り、できました。泣きながら喧嘩とかすごいことしちゃったよ我ながら、って感じ 

でしたが(笑)、におさんがかしこくかわいく対応してくれたので助かりました。 

そのあとも何回か、におさんは「ヨシ、ヨーシ」と言ってくれたので「だいじょうぶだよ」と返しました。いいこです。本当にいいこです。におさんのオフロ対策は今、二案あって、でもやっぱりお水入れがある程度、汚れるのはどちらとも。におさんがそれぞれ受け入れてくれるかどうかもまだわかりません。でも、頑張って対策を練ります。 

 

あおいさんを見送ったのが土曜日、そして日曜日はにおさんとゆっくり過ごし、月曜日に私は会社に行き、あおいさんがいなくなってから最初の平日、なんですが。におさんを放鳥のためにかごから出したのですが、しきりに「きゃきゃきゃ」と鳴いて落ち着かず、すぐにラックに戻り、自分のかごや、その下の段を気にしていました。いくら誘っても、一度は誘いにのって私のところへ遊びに来ても、すぐラックに戻り、ラックのてっぺんやかごの下に行きます。下の段のかごをガン見です。こんなことは今までありませんでした。何でだろう??と思ったのですが。「・・・におさん、まさかそこに、あおいさんいるの??」におさんは怒る時は「ぎゃぎゃぎゃ」と大きな声で鳴きますが、今回のはちょっと違う。警戒音に近い。まさか自分の縄張りに誰かいる!?という感じの声と様子。腰もちょっとひけてたし。におさんのかごの真下には、あおいさんのかごがあって、そこにお骨壺のあおいさんにいてもらっています。あおいさん、そこにいるの?におさん、びっくりしてるけど、あおいさん、そこにいるの?遊ぶこともなく、うろうろ落ち着かないにおさんには、一度かごに戻ってもらいました。しばらくしたら落ち着いてごはんを食べ始め。・・・うーん?結構にぎやかだったけど、もしかしてよもぎさんやるりをさんも来てた?何だか涙が出そうな私でした。におさんにはちょっとかわいそうだったので、落ち着いてからゆっくりかごの中でなでなでを 

たくさんしておきました。あおいさん!来てくれてありがとうね。だいすきだよ!! 

 

その後もまだカイヌシ元気ないよね~って思うのか、久しぶりにごはん入れを力ずくで 

持ち上げて落として転がしたり、最近、しゃべってなかった言葉をしゃべってくれたり、おやすみなさいとカーテンをひいても中で「だいじょうぶ~、ヨシヨシ!」と何回も言ってくれたり。におさんはやさしい、いいこです。あおいさんの分の放鳥時間も、他に何をする気にもなれなくて、ぼうっと時を過ごしています。そんな私の心を読んだのか、におさんが初めて「オハヨ」と言いました。おしゃべり得意のにおさんが今まで言わなくて、おしゃべり得意じゃなったあおいさんが好きでよく言ってた言葉。放鳥時、何度も何度も「オハヨ」って言ってくれていました。におさんがカイヌシのために頑張ってくれたのか、あおいさんが私を励まそうとして、におさんを通していってくれたのか。どちらにせよ、涙が出てしまいました。におさん、あおいさん、だいすき。ありがとうね。 

 

今週の月曜日、プライベートでちょっと色々あったり、会社帰りの最寄り駅から自宅までの自転車こぎの時間はつい、あおいさんを思い出してまうので、泣きながら帰ってしまいました。泣きながら玄関をあけて部屋に入った私に、におさんは不思議そうに首をかしげていました。「ごめんね、すぐに元気になるからね」と言いながら放鳥の準備をして、かごの中をのぞいたら頑丈なハンドトイを一日で壊していました。におさんはオモチャ破壊魔なので、珍しくはないのですが、中・大型用の大き目&頑丈オモチャだったのでびっくり。におさんが楽しんでくれて、そして私をびっくりさせようとしてやったのかな?その後、放鳥してそろそろ戻る時間だよーと手を出した私の手をにおさんはがぶり。久しぶりに流血しましたー。いやあ、確かに痛かったんですけど。でも、何だかにおさんに「いつまでもめそめそしてちゃダメでしょ!」って言われたような気がして。におさんは、本当にすごいなあ。かしこいなあ。私は今まで出会った、どのこにも、生きることとか、たいせつなことをたくさん教えてもらいました。でも、こんなふうに常にアクティブに私に教え続け、気づかせ続けてくれるこは、におさんが初めてです。 

におさん、だいすきだよ。ずっとずっと、一緒にいようね。楽しく前向きに健康で長生き、二人でしようね! 

 

あおいさんが旅立って三週間の今日(あ、日付が変わってました)。やっぱりさみしい。やっぱりあいたい。におさんとは普通に過ごしたんですが。お休みカーテンをした後、におさんは何度も何度も「だいじょーぶ」「だいじょーぶやで」を繰り返してくれました。におさん半分、あおいさん半分、なのかなあ?本当にやさしい、いいこたちです。だいすき。 

 

あと、健康診断に行った時なんですが、におさんはいつもならキャリーの中で大騒ぎし、病院でも鳴いて騒いで大変なのに大人しかった。待合室でニンゲン語をしゃべりさえして、ありえない。お泊りでも先生には見て頂いているので、先生も驚いていました。「におさんもさみしいんだよね」って先生が仰って「ああ、そうなんだ。だいじょうぶ、おりこうさんってにおさんは何度も言ってたけど、それは私だけじゃなく、におさん自身や、あおいさんにも向けて言ってたんだなあ」って思いました。やきもちやいてたけど、かご越しの弟分だったけど、家族だってにおさんは思ってたんだなあ。におさんだって不安やかなしみを感じてたんだよね。一緒に頑張ってたんだよね。ありがとう。 

 

つらつらと、あおいさんの闘病から旅立ち、そして今日までのにおさんのことを書きました。 

におさんは本当にすごいです。何度も書いちゃってますが、本当にやさしくてかしこくて、すごいいいこです。あおいさんのことだけじゃなくて、におさんのことも書かなければと思い、書きました。 

 

こんなへなちょこカイヌシのところに来てくれたかわいいこたち。そのこたちのためにも、頑張ります。気づかせてくれた、たくさんの色んなこと、色んな思い。引き継いでいきたいと思います。みんな、だいすきだよ。ずっと。ずっと。