皆さま、暑い日が続きますね。ホントこの夏はつらい・・・。

この前の専用フードの鉄分含有率が載った表をみつけた時ほぼ同時に、この表を
見つけました。ローリー・ロリキートの専用フードの成分分析表です。もともとは
ハチドリさんの鉄貯蔵病とどのようなフードが良いかの調査の記事で、こちらも
少し古く2003年のものです。現在も日本では未輸入のもの、動物園のフードらしき
もの、廃番になったものが記載されています。最終ページに1から15のフード名が
あがっています。

https://nagonline.net/wp-content/uploads/2014/02/03NAG_pp38-43.pdf

現在、日本で入手できるのはクイコ、ネクトンローリー(お高すぎて試したことは
ないですが)、ラウディブッシュ、ウォンバルー。

ビタミンAも気になりますが、やっぱりたんぱく質と鉄分が気になりますね。
ただ、2.クイコの数字が異常に低くて「?」となっています。こんぱまるさんの
ページではたんぱく質14%になっています。ドイツのサイトでは詳細説明が
ない感じ。でも画像を拾うと11%となってます。これはちょっと調べないと、かな。

横浜小鳥の病院さんには飼い鳥の食事のページに「(3) 科学的な栄養要求量の算定」と
あり、おそらく、これが動物病院でもほぼ基準になっていると思います。
たんぱく質は12%です。

http://www.avianmedicine.jp/category/1556331.html

ローリー・ロリキートは他の種類の鳥よりもたんぱく質を多く必要としません。しかし
どの専用フードもたんぱく質が高いです。(ちなみにじゃあ推奨は何%とかは
見つからない)

ラウディブッシュ:15%
クイコ:14%
ウォンバルー:13%以上
プリティバード:16%
ベタファーム・ネクターペレット:最低17%
ベタファーム・ゴールデンライスフォーミュラ:14%
ベタファーム・フォレストフュージョン:13%
ベタファーム・ワイルドアース:17%以上
ブレッシング:12%

これが気になっていたところ、たまたま鳥類臨床研究会のサイトを見つけ、たまたま
会報18号の要約の部分にローリー・ロリキートについて記載があるのを見つけました。
何と、私がずっと参考にさせて頂いた先生の論文です。

http://jacam.ne.jp/bulletin/bn18

「ヒインコ類に観察された血清尿酸値の上昇とフードとの関連性の検討

ヒインコ科の鳥で血清尿酸値が高い症例に多く遭遇したことから、それら8羽の鳥が
食していたローリーフード(8社8種類)に尿酸値を上昇させる要因がないか栄養含有量と原材料について、穀物食の鳥用のペレット(8社8種類)と比較し検討をおこなった。
その結果、8種類のうち7種類のローリーフードのタンパク質含有量が飼鳥の栄養推奨量より高かったが穀物食の鳥用ペレットと大きな差異はなく(中央値の一致)、
ローリーフードのタンパク質含有量が尿酸を過剰に生成させる要因になるとは
考えられなかった。また、ビタミンAの含有量に不足はなく、ビタミンD3、カルシウム
含有量は明記していない製品が多かったため判断できなかった。
原材料についてみると、8種類のペレットの主成分が穀類だったのに対し、
ローリーフードではショ糖・ブドウ糖・果糖などの糖類が主成分として多く使用されて
いた。近年ヒトでショ糖・果糖は高尿酸血症を発症させる要因として注目されており、
鳥においても血清尿酸値を上昇させる要因となっている可能性が考えられた。」

要約ですので詳細は不明ですが、先生はたんぱく質の高さとローリー・ロリキートの
多くの死亡原因である高尿酸血症とは関係があまりないと書かれているように読み取れます。
後半は私もずっと気になっていた糖についての記載。これはしかしどの専用フードも
変更してくれる気配はないので、もどかしいところ。

あまり関係がないとの要約の記載ですが、やはりここはとっても気になるところです。
読んでみたくて色々と探したのですが獣医大の図書館で所蔵しているところも肝心の
この18号だけなかったり。なので、地震ですっ飛んだ健康診断を改めて受診した
時に、たずねてみました。たまたま主治医はこの年の会に参加できずに未入手だった
ものの、やはり気になるし、私が持ち込んだ資料も気になるし、今年の会の時に
色々と聞いてみる、と言って下さいました。10月にあるそうなので、楽しみに
辛抱強く待ってみます。

で、この成分表の何が気になるって6と7のアビコのローリーライフネクターと
パウダーですよ。当時、良いとされた後、やはり良くないとではと言われ
廃番になったいわくつき。あの悲劇を体験した方々には忘れ難いフードです。
私も含めて。主治医にも見てもらったのですが、普通の鳥さんのフードより
たんぱく質は確かに高めだけど原材料(当時は大豆丸絞り、現在は大豆分離物質等)の
違いだろうか、とのこと。素人の私が表を見る限り他と数字はさほど変わらない。
やはり原材料だったのだろうか。幾ら考えても、幾ら悔やんでも、時は戻らないし
私たちのかわいいこたちも戻ってこない。でも、二度と、あのような思いはしたくないし
させたくないので、私はまだまだ足掻いていこうと思います。

鉄分の表、この成分分析表は主治医に渡してきました。18号の結果もあわせて
何かしら、少しでもわかるといいなあ。

ちなみに健康診断ですが、健康ではあったものの、やはりいつもの炭水化物の
未消化便がありました。染色したプレパラート見せて頂いた。キスジにおさんより
スミるりのさんの方が多かったです。

(昔ローリー・ロリキート飼いさんのブログでも通院時に炭水化物未消化便があったと
読んだことがあります。)

括弧内について追記:
ブログを見つけました。2008年のもの。ただブログもmixiも更新されておられない
ようなので、その後の様子はわかりません。2008年に健康診断に行き、主治医の
先生に「じゃがいもとかお芋系を食べたか」とたずねられたそうです。それまでの
健康診断では異常なし、しかし糞の臭いが少し強くなったかな?と思ってらしたそう。
検査の結果、炭水化物がうまく消化できていないとのこと。心当たりは、いつもの
フード(海外のハンドメイドレシピが多かったご様子)にベタファームのゴールデン
ネクターを増やしたことだそうです。体重を増やしたくて、と。体質にあわなかったのかな?
元に戻そう、と書かれておられました。我が家も、るりのさんが一時、糞の臭いが
少し強い時期があったことがあります。

未消化便が出ても、栄養自体は吸収できている(=体重減少がない)ので大丈夫との
ことですが、要注意で観察を続けたいところです。体重減少があれば余り宜しくない
ので、すぐに病院にGOですね。

花蜜を摂取し排出し、花蜜を摂取し排出し、の繰り返しをテリハは特にやっているのかも・・・とのこと。メインが花の蜜、ネクターイーターに近い、ということなのでしょうね。実際、水分の多い
フルーツを食べた後のテリハは、ほぼ水の糞をすぐに、何度も出します。

炭水化物= 糖質 + 食物繊維
糖質=糖類 + 多糖類 + 糖アルコール + その他
糖類= 単糖類 + 二糖類
このあたり、本当にややこしい・・・。ラフィノースは三糖類。
上の記事にあるショ糖は二糖類、ブドウ糖・果糖は単糖類です。

フード会社にも糖の原料はもう少し考えて頂けたらなあ、と切に願います!