ローリー・ロリキートって難しい?じゃあ普通の鳥なら簡単なの?についてお話しさせて頂きます。

2010年前後に相次いだローリー・ロリキートの原因不明の突然死。あの時に愛鳥を失い、ローリー・ロリキートを飼う方が減りました。輸入も鳥インフルエンザの影響で減りました。情報共有の場もサイトやブログからSNSへの移行期に重なりました。今は少しずつ輸入も増え、飼う方も増えていっていますが、私には幾つか気になることがあります。

・飼いさん相互で情報共有がされていないのではないか

・緊張感を持って飼育する姿勢が保たれているか

・飼育数が減少する→診られる獣医さんが減少(獣医学・科学的な進歩がなくなる)、
 メーカー撤退→飼育数減少、という悪循環

2011年以降にローリー・ロリキートと暮らし始めた方は原因不明の突然死をご存知ない方もいらっしゃいます。鳥を診られる獣医さんの中でも意識されたことのない方もいらっしゃいます。2011年降にも何件かの訃報に接しました。2011年以前から努力されておられる方、新しく飼い始めた方、様々です。私もこの中に含まれます。

悪循環を断ち切るには?
・ローリー・ロリキートと飼い主さんを増やす。

・情報交換を活発にする。

・意見を獣医さんやメーカーに伝えて、反映させてもらう。
 →獣医さんやメーカーが動かざるを得なくなると飼育がしやすくなる→ローリー・ロリキートと飼い主さんが増える→双方がハッピー

ただでさえ軟便で飼いにくいと言われてハードルの高いローリー・ロリキートです。
情報不足です。しかし、とても魅力的な鳥さんでもあります。一緒にいて、とても楽しく、シアワセになります。この、飼いにくいというハードルを取っ払ってしまうくらいに。私はこのハードルをどんどん下げていきたいのです。そのためには。

・飼い主はさんは常に危機感と向上心を持って欲しい。

・現状に満足しないで欲しい。

・ショップさんの言う通りだけにならないで欲しい。

・一通り自分で調べて、自分で納得して、お迎えをして、飼育して欲しい。

これは自戒を込めて自分に言い聞かせていることでもあります。「これで大丈夫」と愛鳥たちを失いました。あの時、危機感と向上心をもっと持っていれば。もっともっとできたことがあったのでは。後悔します。「ごめんね」しか、言ってあげられませんでした。「有り難う」と言えるようになるには、かなりの時間を要しました。勿論、どんなことをしたって後悔はします。必ず。でも何もしないままの後悔より幾許かの努力をしてからの後悔の方が、ほんのちょっとマシなような気がします。私は今も全然で、もっと頑張らなきゃです。ウロコのよもぎさん、スミインコのるりをさん、あおいさんに胸を張っていられる自分でなければです。

それで皆さま、ローリー・ロリキートって難しいなあ、やっぱり私は普通の鳥さんがいいよ、てなっておられます?面倒臭そうって。私には無理って。楽しい鳥さんらしいけど、私は普通の鳥でいいやって。

そういう方たちに私はおたずねしたいのです。

「ローリー・ロリキートより普通の鳥さんは簡単ですか?」

セキセイさんは簡単?文鳥さんも?オカメさん、ラブバさん、サザナミさん、マメルリハさん、ヨウムさん、コニュアや白色の鳥さん、ここで名前をあげきれないくらいの鳥さんは。

「簡単ですか?」

違いますよね。どんな鳥さんと暮らすにしろ簡単ってことはありませんよね。病気や怪我はあります。鳥さんの種類によって気をつけなければならない点も多くあります。フードにしたって剥き餌から殻つきシード、ペレット。ウェットなフードや手作りも今は見直されていますね。シードの配合は?シードとペレットのミックス?新しいシードも販売され始めています。サプリメントも多くあります。野菜、何がいい?あげすぎると駄目な野菜もありますし果物もですよね。栄養バランスを考え、楽しんでもらうためにフォージングもするし、オモチャも考えて選びますし、放鳥時に気をつけねばならない注意点も多くあります。

私はウロコが丈夫だと聞くと今でも胸が痛みます。セキセイさんが初心者向けだと聞くとそんなことはないと思います。オカメさんヨウムさん白色さんは繊細ですし脂粉が大変ですよね。ラブバさんは女子の発情対策が大変ですよね。フィンチもひとくくりにはできませんよね。文鳥さんやキンカさんや多くの種類がいます。

難しいのはローリー・ロリキートに限ったことではありません。どんな鳥さんと暮らすにしても同じことです。どなたもが危機感と向上心を持って鳥さんと暮らして欲しいですし、それが当たり前になって欲しいです。

私がお伝えしたいのは、このことなのです。私がしたいのは、よもぎさんの、るりをさんの、あおいさんの思いを伝え、引き継ぐこと。ローリー・ロリキートだけでなく全ての鳥さんが飼い主さんがシアワセになること。ゴキゲンですこやかであるように。それだけを、希っています。

星野源さんの「Family Song」。寡聞にして私はドラマを見ておらず、某国営放送の歌番組でこの歌を初めて聞きました。この歌にのせて、ご協力頂いたローリー・ロリキートさんのお写真をご覧下さいませ。
(曲の尺の都合で我が家のお写真が多いのはご容赦を。そして最初と最後はウロコの
よもぎさん。このこがいなければ、今こうやって私はローリー・ロリキートと暮らしていないでしょうし、こうやって大勢の方の前でお話するなんてなかったでしょう。色んな意味で私にとってのスペシャルです。いや勿論みんなスペシャルなんですが、やっぱりね。ここでご紹介できないのは心苦しいですが、ご容赦下さいませ。歌詞の内容から
お察し下さい。泣く。)

ご清聴頂き、有り難うございました。これで以上になります。
本日はこのような場を与えて下さいましたTSUBASAの松本代表、スタッフの皆さま、
多くのローリー・ロリキートとその飼い主さま、多くのアドバイスを下さった主治医に
心から感謝申し上げます。

そして、拙い私の話を聞いて下さった皆さま方。本当に有り難うございました。
皆さまと愛鳥さんがシアワセでゴキゲンですこやかでありますように。
心からお祈り致しております。